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「無条件の肯定」

2018年08月10日

今年、うちの息子は高校3年生になります。いっちょ前に大学生になりたいそうです。勉強が嫌いなくせに大学に入ってどうするのかと親は思っていますが。もしかしたら親がそう望んでいるから期待に応えたいのかもしれません。子供というのはいくつになってもかわいい存在です。

今回は、D・カーネギーの「人を動かす2」に、リヴィングストン・ラーネッドという人物の「父は忘れる」と題した一文があるので、ご紹介したいと思います。

『息子よ、聴いてほしい。いま目の前できみが眠っている。小さい片手がほっぺの下敷きになり、カールした金髪が汗ばんだおでこに張りついているね。お父さんはここへこっそり入ってきた。いままで書斎で書類を読んでいたのだけれど、後悔が押し寄せてきて、じっとしていられなくなったのだ。自責の念でいっぱいになって、いまきみのベッドのわきにいる。

息子よ、お父さんは気がついた。きみに腹を立ててばかりいたね。きみが学校へ行く支度をしているときに、顔をタオルでちょっと濡らしただけだといって叱ったし、靴をみがいておかなかったといってとがめた。自分のものを床に散らかしておいたといってどなりつけた。

朝ごはんのときも、だめなところばかり目についた。こぼしちゃいけないとか、もっとよく噛みなさいとか、テーブルにひじをつくんじゃないとか、パンにバターをつけすぎだとか言いどおしだったね。きみは遊びに行くときも、駅へ急ぐ私を振り返って手を振り、「いってらっしゃい。お父さん」と大きな声で言ってくれた。私は顔をしかめて、こう返事をした。「もっと背筋を伸ばしなさい!」 ~~ 中略 ~~

そうなんだ、息子よ。手から書類がすべり落ちたのはそのすぐあとだ。吐き気がするほどの恐怖心に襲われた。なんという習慣に私は取りつかれていたんだろう。あら探しをする習慣に、叱ってばかりいる習慣。お父さんは幼いきみに無理な期待をしていた。大人のものさしで、きみを測っていたんだね。

だがきみという人は、とてつもなく善良で、気高くて、純粋だった。この小さな胸は、広い丘の夜明けのように大きかった。私に思わず飛びついて、お休みのキスを力いっぱいしてくれたときに、それがわかった。今夜は他のことなんかどうでもいい。お父さんはいまベッドのわきへきて、こうして暗がりのなかでひざまずいている。恥ずかしさでいっぱいになって。

きみにせめてもの償いがしたい。昼間こんなことを言っても、わかってはもらえないだろうが。だが明日から、お父さんは本当のお父さんになろう!もっと一緒に過ごして、きみが悲しいときには一緒に悲しみ、笑うときには一緒に笑おう。つい何か言いそうになったら口をつぐんで我慢する。おまじないみたいにいつもこう言っているよ。「この子はまだほんの子供じゃないか。ほんのおチビさんさ!」

私はきみを一人前の男のように見ていたようだ。だがいまこうして、くたくたになって小さなベッドのなかで眠りこけているきみを見れば、まだほんの赤ん坊だ。つい昨日までお母さんに抱っこされて肩にもたれていたんだから。お父さんはそんなきみに、無理な注文をしていたね。』

父親なら誰でもこのような経験があるのではないでしょうか。自分の思いを息子に押し付けてしまったこと。そして自分の思い通りにならなくてつい感情的になってしまったこと。

これは職場の人間関係も同じではないでしょうか。全員が全員、違うけれども、全員が本質のところでは同じ。遺伝子研究で有名な筑波大学の名誉教授の村上和雄先生は、人間の遺伝子はいろいろな人がいて違うけれども一人ひとりの違いは、全人類で0.5%だといいます。99.5%は、みんな同じ遺伝子で生まれてくる。たった0.5%しか人は違わないそうです。先ほどの話にある「息子の無条件の肯定の精神」のように他人を大事に思うこと、これは大人にとってはなかなか出来ることではないですが、そんな気持ちを周りの人に対して持てるようになれたら、きっと素敵な生き方ができるのでしょうね。

特定社会保険労務士 末正哲朗

 

◆今月の実務チェックポイント

 

健康保険・厚生年金の標準報酬月額「随時改定」に保険者算定追加

 

 (平成30年10月1日施行)

 

平成23年4月1日より、既に「算定基礎届」においては、年間報酬の平均による標準報酬月額の算定が可能となっていますが、平成30年10月1日より、「随時改定」にも保険者算定できるケースが追加される予定です。

 

<算定方法>

 

① 3ヵ月間の報酬の平均から算出した標準報酬月額

 

② 昇給(降給)月以後の継続した3ヵ月間に受けた固定的賃金の月平均額+昇給(降給)月前の継続した9ヵ月間および昇給(降給)月以後の継続した3ヵ月間に受けた非固定的賃金の月平均額から算出した標準報酬月額

 

上記①②を比べて2等級以上の差があり、かつその差が業務の性質上例年発生することが見込まれる場合であり、現在(従前)の標準報酬月額と②の方法で算出した標準報酬月額との間に1等級以上の差がある場合に保険者算定に該当する

 

つまり・・・

 

これまで随時改定は、従前の等級との差が2等級以上になった場合に改定が行われますが、今回の改定では、①と②の差が2等級以上あれば、②の算定方法で算出した標準報酬月額と従前の標準報酬月額との差が1等級しかなくても改定できることになります。

 

この方法により保険者算定をする場合には、事業主が被保険者の同意書を添付の上、申立書を日本年金機構へ提出しなければなりません。

 

なぜ被保険者の同意書が必要なのでしょうか?

 

保険料は下がりますが、健康保険の傷病手当金や将来の老齢厚生年金の給付額にも影響が出ます。給付額を決定する際に標準報酬月額を基準として算定されることになるため保険料負担が軽減されるというメリットと引換えに、給付を受ける際のデメリットがあることを被保険者自身にご理解いただく必要があります。

 

業務の性質上例年発生することが見込まれる場合とは

 

今回の改定により新たに保険者算定の対象となる業種等は以下が想定されています。

 

1.特定の時期が繁忙期となる業種(収穫期を迎える農産物の加工の業種、取り扱う魚種の漁期により加工作業が生じる水産加工業等の業種、夏・冬季に繁忙期を迎えるホテル等の業種)

 

2.特定の時期が繁忙期となる部署(業種を問わず、人事異動や決算等特定の時期が繁忙期となり残業代が増加する人事・総務・経理等の部署)

 

3.特定の時期の報酬平均が年間の報酬平均よりも低くなる業種(夏・冬季に閑散期を迎えるホテル等の業種)

 

※年間報酬の月平均額を計算する対象に含める月は、支払基礎日数が17日以上の月

短時間被保険者については支払基礎日数が11日以上の月

 

 

ご相談は、末正社会保険労務士事務所(076-213-6771)までご連絡ください。

 


カテゴリー:所長コラム


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