「なぜ今でしょ!?なのかの話」
2013年07月02日
今回はプライベートなお話を少しさせていただきます。うちの息子がこの4月に中学校に入学しました。小学生のうちは、ゲームばっかりで運動なんて全く縁がなく、いわゆる運動オンチな子どもの典型でした。中学生になったら帰宅部だという息子に、私は絶対に運動部で身体を鍛えなさい話をしていました。
そんな息子が、「お父さん、ぼくバレーボール部に入ることにする!」って。そのバレーボール部は、全国大会で優勝も狙えるくらいに強豪なチームらしく、最初は、運動オンチの息子がついていけるのだろうか…と、ものすごく心配していました。そんな息子が「ぼくが3年生の時の全国大会は北海道なんだよ!」「今日は、チームのユニフォーム着て練習したんだよ!」って言うんです。私は、なんてスゴイ先生が指導されてるんだろうって思いました。運動が大の苦手だった息子を完全にその気にさせて、全国大会で優勝することを目標にさせ、しかも具体的にイメージまでさせてしまうなんて。
これは、会社の労務管理においても参考になるのではないでしょうか。なんのために今があるのかをイメージするのはとても大切なことです。先日、こんな話を聞きました。
建設現場で働く3人のレンガ積の男がいました。
そこを通りかかったある人が、彼らに「何をしているのか?」と尋ねました。
1人目の男は「レンガを積んでいる」と言いました。
2人目の男は「金を稼いでいるのさ」と言いました。
3人目の男は「町の大聖堂を作っているんだ!」と言いました。
1人目の男は、仕事を「作業」としています。
2人目の男は、仕事を「稼業」「職人」としています。
3人目の男は、仕事を「使命」として感じています。
3人目の働く意識は、大聖堂建設のため、町のためという目的です。目標はレンガを積むということですが、目的は違います。何の為に!ということが重要であって、つまり目標に意味、意義、使命がプラスされて目的になるのです。
松下幸之助さんの言葉に「なぜ経営をせねばならないかという、その『なぜ』がわからなければ、経営は成り立たない。」というのがあります。物事をなすときに、なぜ今があるのか、なぜ今なのかということを考える意味は非常に大きいのではないでしょうか。
こんなことも聞きました。多くの場合は、「What」⇒「How」⇒「Why」の順に説得・説明する。(「What」=自分のしている事 「How」=自分がしている事の手法 「Why」=自分のしている事の理由)しかし人を本当に動かす為には「Why」⇒「How」⇒「What」の順に考え、メッセージをしていくことが大切だそうです。何のための今なのかを考えることが必要なんですね。
息子は毎日、ランニングして、サーブの練習をしているそうです。全国大会出場のために。サーブなんて相手のコートに入りもしないのに…私はそんな息子を尊敬しています。
特定社会保険労務士 末正哲朗
カテゴリー:労務