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「身近に感じること」

2018年03月26日

うちの事務所に内容証明郵便が届きました。詳しくは書きませんが、ドキドキするもんですね。お客様には、普段は強気な話をしているぼくですが、自分のこととなると頭が回らなくなりました。おかしなもので、人の感情というのは、北朝鮮が日本を越えていく大陸間弾道弾ミサイルを何発撃っても何とも思いませんが、自分に直接、降りかかってくる手紙が一通届くだけで全く違うものなんだと感じました。不思議なものです。要するに具体的にイメージ出来ないものに対しては、反応したり、考えたりできないんですね。

 

10月には衆議院選挙が行われます。選挙戦では、社会保障についての議論も行われると思います。大学教授の権丈善一氏が「ちょっと気になる社会保障」という本の中で、国民の計数感覚について書いていますので、ご紹介します。

社会保障の財政規模ですが、社会保障には年間100兆円以上ものお金が使われています。年間100兆円と言われても、それがどのくらい大きなお金なのか、すぐには分からないですよね。

いま、1万円札を100万円分積み上げると、大体1センチの高さになります。とすると、1千万円は10センチ、10億円は1メートル。では、1兆円分の1万円は10キロメートルです。

1兆円は1万円札を積み上げて10キロというような規模感や計数感覚を持つということは、公共政策を考える上ではとても重要になるそうです。

選挙になると、「総予算の1割から2割くらいは簡単に切れる」「この政策に必要な財源は、○○から捻出します!」とか一生懸命に訴えますが、政治家、マスコミ、そして私たち普通の国民もその計数感覚をもっている必要があります。

権丈氏は、計数感覚に欠ける人たちは「政治主導」という呪文に弱いという弱点を持っているといいます。「官僚任せの政治から政治主導の政治で財源を!」という話をついつい信じてしまう。日本に蔓延している政府不信、官僚不信の源には、こうした「計数感覚」というのがかかわっていて、計数感覚というのは我々国民が、生活や社会保障を政治から守るために大切なセンスであると書かれていました。いかに身近なものに置き換えて具体的にイメージするのかが必要ですし、自分を守ることにつながりそうです。

 

こんな話を、美容室を経営されるお客様とお話ししていたところ面白い話をしてくれました。髪をカットするときは、男性と女性で喜ばれるポイントに違いがあるそうです。男性は、「全体的にこんなスタイルにすると似合いますよ」と先を見せてあげると喜ばれるのに対して、女性は「この部分の髪が跳ねないようにしておきました」のような感じでその女性の具体的な悩みを解決してあげたほうが喜ばれるそうです。

よくあるじゃないですか?男が、「将来こうしたい!こうなりたい!」と話すのに対して、その話を聞いていた女性は、「先のことばっかり言わないでよ!今日の○○はどうするのよ!」といった場面。

 

最後は、話がそれてしまいましたが、相手に何か伝えようとするときや理解してもらおうとしたときにはちょっとした工夫をするだけで大きな違いが出るようです。

特定社会保険労務士 末正哲朗


カテゴリー:所長コラム


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