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「働き方改革」

2017年08月08日

最近、気づいたことがあります。毎日、手帳を見てスケジュールを確認しますが、それが楽しみになっていることに。手帳を見て「今日は、○○さんと会う日だ!」とか、「新規のお客様との打ち合わせが入ってる!」とか、「東京に出張だ!」とか。とにかく、手帳を見てうれしくなれるっていうのは、毎日が充実しているんだなぁと思えて幸せです。

そんなふうに、ぼくはなんて幸せ者なんだろうと思っていたわけですが、そこでまたひとつ気づきました。楽しいことが毎日、いっぱいあるのではなくて、楽しいことしかしていないんだと。要するにぼくはしたくないことをしていないだけであって、ぼくのしたくないことはうちの事務所の職員がやってくれているんだと。だから、ぼくには、楽しいことしかなかったということに気づきました。周りに助けてくれる人がいるということに、本当に感謝しないといけないですね。

シスターの鈴木秀子先生の話です。『私たちは日常生活をすごしていると、自分の欲のほうがだんだん大きくなってきます。「今のものではなくて、あれがあったらいい」とか「こうなればいい」とか、「まわりの人がこう動いてくれたらいい」とか、欲ばっかりが多くなってしまいます。そして、自分にいろいろしてくれた人のことを、つい思い出さなくなってしまうのです。けれども、今まで生きてきたこと、今も生きていられることを、思い起こしてみてください。何歳のときに出会った人でも、その人がそれまで一人で生きてきたなんて、あり得ないではありませんか。皆さまの中で、生まれてから今まで、たった一人で生き抜いてきたという人、ありますか。ある時、学生に「生まれてから今まで、たった一人で、自分だけで生きてきた人いますか」と聞いたら、一人だけ手を挙げた人がいました。私は、「あなたは一人で生きてきたんだ。偉いね。では、小さいときは、自分で冷蔵庫を開けてミルクを飲んだのね。」と言ったら、学生は「いえ、それは覚えていません」と言いました。』

さて、最近は「働き方改革」に取り組む企業が増えてきました。厚生労働省によると「働き方改革」というのは、一億総活躍社会の実現に向けての取組みで、女性も男性も、高齢者も若者も、障害や難病のある方も、一人ひとりのニーズにあった納得のいく働き方を実現するということが目的だそうです。電通事件からの流れで、企業では長時間労働を無くしたり、労働時間そのものを削減したりする取り組みが行われているわけですが、一方で企業の競争力を維持することも忘れてはなりません。働き方改革=長時間労働の撲滅ということではなく、そもそもなぜ長時間労働になっているのかを考えることが必要なことなのではないでしょうか。

長時間労働になっている会社の担当者に話を聞いてみると、まず間違いなく人が足りないという話をされます。労働力人口の減少が進みこれからは、状況は悪くなることはあっても良くなることはありません。であれば、人がいないことを前提に会社経営を考えないといけないはずです。

先日、日経新聞に載った記事ですが、従業員の離職や採用難を理由とする倒産が2017年上半期に49件となり、前年同期比で44%増えたそうです。調査を開始した2013年上半期の2.9倍にもなっているとのことです。帝国データバンクの加藤氏は「生産性を高めなければ人手不足倒産はさらに増える」と指摘していて、人材に対する投資ということが今後はますます必要となりそうです。

どうしたら社員の定着率を高められるのか、そして社員の生産性をどうしたら上げることができるのか。働きやすい職場作りということがポイントになりそうです。

7月の19日20日と盛和塾の世界大会に参加してきました。6名の方の経営体験発表を聴かせていただきました。ある発表者の方が、「目の前の社員が苦しんで仕事をしている姿は社長の責任」と話されていましたが、心に突き刺さる言葉でした。

特定社会保険労務士 末正哲朗


カテゴリー:所長コラム


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